貧困やテロに屈せず家族を守りきれるか!?働く入国審査官を体験できるゲーム
時間を忘れて熱中して遊びつづけてしまうほど、面白かったのです!
面白ポイント①:間違いを当てたときのスッキリ感
【主な仕事内容】
偉い人が決めたルールをもとに、審査室にやってくる人々の書類に不備がないかを目を皿にしてチェックを行います。
この【ルール】最初は自分の住んでいる国「アルストツカ」国民以外は全員通すな!などといったシンプルな内容なのですが、他国からの反発や情勢によってジワジワと変動・追加されていきます
例えば、パスポートの性別には「女性」と書いてあるのに、顔がどう見てもオジサンだったり。(全身写真撮影を行った結果、立派な男性でした。)
目的を聞いて「乗り継ぎです」と口頭で話しているけど書類では「観光」となっていたり。(返答次第によってはセーフ)
あと性質が悪いなあと思ったのが、必要な書類が欠けていて「パスポートは?」とこちらから聞いて初めて「あ、忘れてましたこれですね」と言って時間差で提出してくる人
(一日の就業時間は朝6時から夜18時までと決まっているので、これは痛いロスタイムです)
矛盾点・間違いを見つけて、ノーミスでやりきったときの達成感は清々しいです。
テロや密輸などの犯罪を防いだぞー!やった!・・・みたいな。
面白ポイント②:狭い空間内で見える人間ドラマ
ゲーム画面は薄暗い審査室。シンプルな画面とドット絵からは予想もつかないほど、
ドラマが詰まっているんです。個人的に印象に残っている人々と簡単なエピソードを
ご紹介します。
【偽造パスポートを堂々と持ってくるおじさん】
ちょっと薄毛の陽気なおじさん。はじめはまだかわいげがあるが、武器を隠し持って国を渡ろうとして来たり、指名手配になっても普通に審査室にやってくる、でんじゃらすじーさん。
後半になるとプレイヤーの運命を決めるものを手渡してきます。
【若い兵士とその彼女】
入国審査の部屋の周囲には、武装した兵士が常に待機しています。その兵士の1人から
あるとき「自分の彼女がここを通るときは、通してやってほしい」とお願いをしてきます。案の定、彼女は必要な書類がそろっていない状態で審査室にやってきます。
私は情に流されてその彼女を通してしまいましたが、ホントはルール違反・・・。
しかし、このとき見逃した彼女から後にありがたいお礼が届くのです。
情けは人の為ならず?なのか・・・
【幼い娘を失い、犯人に復讐しようとする父親】
毎朝表示される新聞の画面。ニュースが日々更新されていきます。
あるとき【連続幼児殺害事件】の犯人の写真と見出しが。
その日の朝、事件の被害者の一人であろう父親が、奪われた娘の写真を持ってやってきます。「この男(犯人)が来たら、パスポートを取り上げてほしい」と。
父親は犯人を自分の手で殺そうとしていました。
結局、その犯人は審査書類に不備があったのと、指名手配が出ていたのとで拘束しました。父親からは「正しい正義で裁かれなくなってしまった」と捨て台詞を言われました
(復讐はよくない!)
【謎の覆面男】
ゲーム序盤から、顔をフードとマスクで覆った男が謎の模様が描かれたカードを持ってきては、組織の人間を通せだの、この銃を使って指定の人物を殺せだのと言ってくる。
さらに悪質なのが、プレイヤーはひどく安月給。だけど家には妻と息子と義母、叔父、後々 姪という家族の生活を守らなければなりません。
常にギリギリ・赤字なんて日常茶飯事なので、そんなとき1000円、2000円なんて大金を渡されたら受け取ってしまいそうになります。
1週目プレイしたときは、その時点で義母と叔父が病気で亡くなり、妻と子供だけでも・・・!と汚いお金に手を付けました。その結果逮捕されるエンディングを迎えることができました。
2週目は何度覆面男から金をちらつかされようが、脅しをかけられようが断固として拒否・渡されたお金は速やかに焼却しました。
( お金は受け取るか / 燃やすか選択ができます )
面白ポイント③:家族
複雑になっていく入国審査官の労働の対価にしてはあまりにもひどい賃金。
テロリストを麻酔銃で鎮静化しても手当ては10円ほど。
食費や住宅費、暖房が主に必要な生活費ですが、ゲーム中盤になって息子が誕生日前に高級クレヨンを欲しがっている、と言われたりします。
(このときは暖房と食費を1日ゼロにして息子にクレヨンを買い与えました)
翌日、息子がかわいいイラストを画用紙に書いてプレゼントしてくれたので、会社の壁に飾っていたら偉いおじさんが来て、怒られ・減給されました。
そして1日食費と暖房をケチったせいか、姪っ子以外の家族が寒さと空腹を訴えてきました。(ごめんよ・・・)
家族との会話シーンなどは特にないですが、業務終了後に表示される以下の画面↓
シンプルな画面ですが、ゲームを進めていくとその都度この画面を見ては
今日はみんな元気だった、よし!とか 息子が病気か・・・薬買わないとな、など
絵で表現されているわけでもない「家族」の状態確認が明日らも仕事がんばるぞ!と
やる気の源になっていきました。
そしてたどり着いた、家族全員無事&職務遂行エンディング
家族全員健康・職務をしっかり全う( 途中ちょっとだけ見逃したこともあったけど )
なるべくミスなく罰金もないように心がけた結果、20番目のエンディングを見ることができました!(^▽^)
マルチエンディングなので、全部見たわけではないですが自分が目標にしていた結末に合っていたので達成感が半端なかったです。
自分でやってみることで初めて面白さがわかる、すばらしいゲームでした!